株式会社テレパシージャパン(東京都中央区)は、先天性及び後天性の色弱をもつ人を支援することを目的に、独自の色覚補正技術『C Vision S』を開発したことを1月15日に発表しました。
プレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000031058.html
色弱とは、遺伝による先天的なものや加齢による眼性疾患等により、一般色覚者に比べ色の見分けが困難になる状態のこと。
日本人では男性の約20人に一人が先天性色弱者であり、世界で2億人以上、日本で約320万人が存在しています。
また、高齢化の進展により、60歳以上の方の約10人に6人が何らかの色覚異常を抱えていることとなり、今後益々大きな社会課題となることが懸念されています。
色の見え方が異なると、一般色覚者向けに作られた地図や信号等の色表示の判別が困難となり日常生活における多大な不便や危険に直面するのみならず、景色や食品等の自然色や美術芸術品の色等を直観的に認知して楽しむことが難しくなります。
また先天的色弱については遺伝子による先天性の為、その色覚を変えることは不可能であり、色覚補正に関する十分なソリューションがこれまで存在していませんでした。
■『C Vision S』テクノロジーとは
外部環境を問わず鮮明に見える同社のウェアラブルアイウェアが実現した高輝度・高精細な独自の光学/ディスプレイ技術『Zen Optics®』と、小型カメラ技術をベースに同社が独自で出願中の特許に基づく時分割駆動のディスプレイを用いる事により、RGBの個別設定のみならず光源の波長の選択も可能とする次世代の色覚制御技術が『C Vision S』テクノロジーです。
自由なパラメーター設定により一つのデバイスで、様々なタイプの見え方に対応することが可能であり、加齢による色覚の経年変化にも適応できるとしてます。
また、他の色に影響を与えたり、全体が暗くなる事無く、特定原色を自在に強めることができることで、サングラス等では実現が不可能であった、「明るいままの世界」を再現することができます。
これは同社の光学/ディスプレイでのみ実現が可能です。
加えて、眼鏡型デバイスの基本的な特徴であるハンズフリーで眼前に見たい映像を浮かび上がらせることや、個人に合わせた見え方のデジタル補正(色度、輝度、コントラスト等)が可能という利点を備えており、日常生活、作業、仕事をしながらでも、色弱者にとって、よりわかりやすい視界を提供することができるとしています。
■実機体験
2018年1月17日から19日に東京ビックサイトで開催される「第4回ウェラブルEXPO」のウェアラブル活用ソリューション ゾーン・西3ホールにおいて、同テクノロジーのデモンストレーションを体験することができます。
▽第4回ウェアラブルExpo概要 http://www.wearable-expo.jp/
▽ブース小間番号:W18-50 (NPO法人ウェアラブルコンピュータ研究開発機構内テレパシージャパン)
■今後の予定
テレパシージャパンでは、遠隔作業支援やアミューズメント用途に発売している「Telepathy Walker®」と共に、色弱の方が日常で経験している様々な不便を解消するソリューションとして、2019年3月までに本技術を用いたデバイスの製品化を予定しているそうです。
今後は先天的、後天的色弱者に対する実証実験を更に行いユーザービリティを向上させるとともに、より多くの色弱者の方の生活を改善するための事業パートナーを幅広く募集するとしています。
■Telepathy Walker®
https://www.telepathywalker.com/
▽株式会社テレパシージャパン
▽会社名:株式会社テレパシージャパン
▽代表者:鈴木 健一・関口 勇二
▽所在地:東京都中央区
▽事業内容:ウェアラブル機器の企画、開発、製造、流通、販売